LITTLE CAROL

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[2021/08/22]コロナ禍に思うこと

ちょっと長くなりますが、せっかくなので。

2020年2月 ダイアモンドプリンセス号での感染爆発から徐々に市中に広がってきたCOVID-19 (ここではラフにコロナと呼びますね)。

2020年3月 卒園式は縮小され、4月の入学式は延期。初めての授業はオンラインで、初めての登校は分散登校。やっと迎えた入学式は準備していたスーツが暑すぎる6月末でした。
そんな長男が七夕に書いた短冊は「コロナがはやくおわりますように」。その後も寺社仏閣にお参りする度、彼はそれを願い続けました。
短冊と一緒に作った飾りがよく出来ていたので短冊を飾りっぱなしにしていたところ、今年の七夕を前に長男から一言。
「お母さん、願いごとって叶わないんだねー」
少し残念そうな、かと言って世界に呆れているわけでもない素直な感想に心が揺さぶられました。
「子供なのにそんな夢のない発言をさせてしまって、自分は母として、社会を構成する一人の大人として何が出来るだろうか?」
そう考えるようになりました。

今年4月末 長男は足の親指にタブレットの角を落として見事な爪内血腫をこしらえました。元々心配性な長男は「痛い痛い」と言い続けるも、既に21時。
レントゲンだけ撮ってもらって、骨折してないことを確認すれば安心するかと思い、近くの救急病院へ電話をしました。
しかし時代はコロナ禍。「コロナの疑いがある患者さん以外は救急外来で受け入れていない」と断られてしまいました。
そして今年5月末 私たちは大切な人を失いました。最初はその受け入れ難い事実から情報が混乱していて「心筋梗塞だったらしい」と聞きました。
にわか知識のある私は
「なぜ血栓溶解されなかったのか?もしやコロナの影響で救急搬送が遅れて薬が間に合わなかったのでは?」
と思いました。
情報が明るみに出るとそうではないことも分かったのですが、しかしその懸念は医療崩壊の始まりつつある昨今、杞憂では済まない可能性があると思いました。
救急受診が出来ずに困っている人、命を落とす人が絶対にいるはず、そう思うと「コロナ禍に自分は何が出来るんだろうか。非力な自分には何も出来ないと行政の対応に不満を抱くだけでは世の中は変わらない」という気持ちが膨らんできました。

「自分はコロナ患者を減らすために人を動かす立場にない。自分はコロナ患者を直接救える立場にない。自分はコロナ患者を減らす一助になれるか…」
そう考えていたころ、コロナワクチンの分注の求人を耳にし、二つ返事でOKしてしまいました。

コロナ禍に育つ子供達に、コロナ禍で苦しむ人たちのために、またみんなで楽しく歌えるように、コロナを終息させる一助になりたい。

そんな思いでリトルキャロルの練習をサボって(笑)、毎週末近所のクリニックでもワクチンの分注に励んでいます。
そろそろリトルキャロルの練習も参加したいのですが、今日もひとりでも多くの人がワクチンを打てると良いなと思います。

最近感染者数がどんどん増えており、重症患者を受け入れられない自院ですらコロナ病床をどんどん増やしており、脅威を感じます。
我慢我慢で辛いですが、現場の近くにいると分かります。
たしかにリネン交換の間しかベッドは空いてません。
今自分にできることを意識しながら、みんなに健康な生活を送ってほしいです。

あさみ

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